今回ご紹介する内容は「ポルシェ930」の下回り・ホイールハウス及びエンジンルームのドライアイス洗浄になります。海外などのディテーリングショップでは以前から行われているドライアイス洗浄、日本ではまだまだ認知度が低くあまり知られておりません。
今回お客様は約20年間お車を所有しており、10年ほど前に色替えなさったとおっしゃっておりました。「ドライアイス洗浄」については以前から興味があり、長年蓄積されていた下回りの汚れを綺麗にしたいという事でお調べになっていたところ、弊社に出会いご依頼をいただきました。弊社のご利用誠にありがとうございます。
弊社が導入したドライアイス洗浄機はグリーンテックジャパン社 「ドライアイスパワー GT-110M」になります。色々なアタッチメントを駆使して出来るだけ奥まった部分の汚れまで綺麗にしていきます。
ドライアイス洗浄は圧縮空気を利用してドライアイス(3mmペレット)を高速噴射する事により付着物(汚れ)を除去します。
≪ 剥離の原理 ≫
① 付着物にー79℃のドライアイスを噴射する事により表面温度が急激に低下し、熱収縮(サーマルショック)によって付着力が弱まり
② 付着物の隙間にドライアイスが入り込み、約750倍の体積膨張が発生して付着物(汚れ)が剥離します。
サンドブラストのように母材を削るまでの力は無く、ドライアイスの熱収縮と体積膨張という特性を利用して汚れを落としていきます。その為、母材を傷つける心配はございません。またドライアイスは衝突すると液体にならずに固体から気体に昇華し大気に消え、付着物のみが残ります。
まず、リフトで上げて汚れの確認を致します。
全体的に酷く汚れているという印象はございませんでしたが、長年の汚れが蓄積されている部分もございましたので、ドライアイス洗浄機を使って綺麗にリフレッシュしていきたいと思います。
ホイールハウスも同様に汚れが付着していますので、頑張って綺麗にしていきたいと思います。
ドライアイスの特性、-79℃のドライアイスを高速に吹き付けることにより表面温度が急激に低下し、熱収縮によって付着している汚れの付着力が弱まり、汚れの隙間にドライアイスが入り込み0℃の時に固体から気体へと昇華する際に元の体積の約750倍に膨らみその体積膨張力によって汚れを剥がし落とします。
フロアーパン(洗浄前)
(洗浄後)
長年蓄積された汚れが取れてオリジナルの色が出てきました。
(洗浄前) (洗浄後)
ホイールハウス内も洗浄後シルバーが現れました。約10年前に色替えを行った際にホイールハウス内は「塗らなかった」とおっしゃっていました。今回はオリジナルっぽくボディー色で化粧直し致しました。
ストラットの付け根の部分も洗浄して綺麗になりました。
(洗浄前) (洗浄後)
エンジンルームも洗浄させていただきました。エンジンルームは綺麗でしたので、ドライアイスを当てたくない箇所を養生して、ドライアイスをパウダー状にして出来る限り奥の方まで埃を払う感じで洗浄していきます。
奥の方の埃が取れて更に清潔感が増したと思います。
下回り・ホイールハウス・エンジンルームと洗浄が完了致しました。洗浄後の下回りをご覧ください。
アーム類は「以前交換したんです。」とおっしゃっていましたので、劇的に変わった訳ではございませんが付着した汚れが取れて全体的にオリジナルに近い状態に近づけたかなと思います。ストラットも汚れが取れて綺麗なグリーンが分かるようになりました。最後にクリアータイプの防錆剤を塗布してドライアイス洗浄の完成です。
ドライアイス洗浄は単純に「付着している汚れを落とす」ため、艶出し剤などを使用したテカテカな綺麗さはございませんが、オリジナルに近い状態に戻すという「自然な綺麗さ」がございます。
「見えない所も綺麗にしたい」「一度綺麗にして長く乗り続けたい」等、ドライアイス洗浄をご検討のお客様は「わたびき自動車」にお任せください。