今回ご紹介する内容は「ポルシェ993」の下回り・エンジンルームのドライアイス洗浄になります。
海外のディティリングショップでは以前から行われているドライアイス洗浄。日本ではまだまだ認知度が低くあまり知られておりません。今回のお客様は、一度下回りの汚れを綺麗にして長くお乗りになりたいという事から弊社取り扱いのドライアイス洗浄をお選びいただきました。弊社のご利用誠に有難うございます。
弊社が導入したドライアイス洗浄機はグリーンテックジャパン社 「ドライアイスパワー GT-110M」になります。色々なアタッチメントを駆使して出来るだけ奥まった部分の汚れまで綺麗にしていきます。
ドライアイス洗浄は圧縮空気を利用してドライアイス(3mmペレット)を高速噴射する事により付着物(汚れ)を除去します。
≪ 剥離の原理 ≫
① 付着物にー79℃のドライアイスを噴射する事により表面温度が急激に低下し、熱収縮(サーマルショック)によって付着力が弱まり
② 付着物の隙間にドライアイスが入り込み、約750倍の体積膨張が発生して付着物(汚れ)が剥離します。
サンドブラストのように母材を削るまでの力は無く、ドライアイスの熱収縮と体積膨張という特性を利用して汚れを落としていきます。その為、母材を傷つける心配はございません。またドライアイスは衝突すると液体にならずに固体から気体に昇華し大気に消え、付着物のみが残ります。
まず、リフトで上げてアンダーカバーを外して下回りの汚れ具合を確認致します。
≪ リヤ ≫
なかなかアンダーカバーを外して下回りを見る事はありませんよね。長年蓄積された汚れが付着しているのが分かりました。
≪ フロント ≫
≪ ホイールハウス ≫
かなり汚れが付着しているのが確認出来ましたので、さあ、ここからはドライアイス洗浄機を使って綺麗にしていきたいと思います。
ドライアイスの特性、-79℃のドライアイスを高速に吹き付けることにより表面温度が急激に低下し、熱収縮によって付着している汚れの付着力が弱まり、汚れの隙間にドライアイスが入り込み0℃の時に固体から気体へと昇華する際に元の体積の約750倍に膨らみその体積膨張力によって汚れを剥がし落とします。
フロントアームの「PORSCHE」の文字が綺麗に出てきました。
出来る限り奥まった隅々の汚れを落としていきます。洗浄後の状態をご覧ください。
長年の汚れが取れオリジナル本来の状態に近づき、とても綺麗になりました。
ドライアイス洗浄は単純に「付着している汚れを落とす」ため、艶出し剤などを使用したテカテカな綺麗さはございませんが、オリジナルに近い状態に戻すという「自然な綺麗さ」がございます。
≪ 洗浄前 ≫ ≪ 洗浄途中≫
ホイールハウス内も汚れが取れてきれいになりましたが、何か所か色が剥がれている部分もあり今回はドライアイス洗浄後、ボディー色で塗装致しました。(追加オプション)
インナーカバーも綺麗になり、ホイールハウス内もとても綺麗になりました。
エンジンルームもドライアイス洗浄していきます。ドライアイスは気体になって不要な残留物が残らない為、水を使用しての洗浄が難しいエンジンルームの洗浄にも最適です。
≪ 洗浄前 ≫
エンジンルームのドライアイス洗浄の際、コンピューターなどの電装品やハーネス、ゴム類等への負荷も最小限に抑えながらガン距離、エアー圧などを調整して洗浄していきます。
≪ 洗浄中 ≫
洗浄後の状態をご覧ください。隅々の汚れや埃がとれて清潔感が出ました。
ファンのフィンの汚れも綺麗になりなした。
最後に下回りのアルミ地の部分に防錆剤(クリアータイプ)を塗布してドライアイス洗浄完了となります。
「見えない所も綺麗にしたい」「一度綺麗にして長く乗り続けたい」等、下回り・エンジンルームの洗浄でドライアイス洗浄をご検討のお客様は「わたびき自動車」にお任せください。